Kneer, Georg und Armin Nassehi, 1993, Niklas Luhmanns Theorie sozialer Systeme: Eine Einfübrung, Munich: Wilhelm Fink Verlag.(舘野受男・池田貞夫・野崎和義訳,1995,『ルーマン 社会システム理論』新泉社.)
-
Ⅰ 序論
- Ⅱ 学際的パラダイムとしてのシステム理論
- 1 一般システム理論
- システム理論によるパラダイムの転換
- フォン・ベルタランフィの一般システム理論
- 有機的複合体の理論としてのシステム理論
- 閉鎖システムと開放システム
- システムと環境
- 自己組織化——サイバネティクス研究の発展
- 2 社会学における全体論的な考え方とシステム論的な考え方
- Ⅲ 社会システムの理論
-
- 社会システム理論と普遍性への要求
- ルーマンの理論的発展における二つの段階
- 1 機能-構造的システム理論
- パーソンズからルーマンへ
- ルーマンの機能-構造的システム理論⑴ システムと環境
- ルーマンの機能-構造的システム理論⑵ 等価機能主義
- システムと環境との統一としての世界
- 社会システムによる世界の複雑性の縮減
- システム固有の複雑性と世界との関係
- 三つの社会システム——相互行為、組織体、ゲゼルシャフト
- 社会学的啓蒙のプログラム
- ハーバーマスとの論争
- 2 システム理論の新たな発展
- 3 心的システムのオートポイエーシス
- 4 創発的秩序レベルとしての社会システム
- 5 コミュニケーションと行為
- コミュニケーションの三要素——情報、伝達、理解
- 理解のはたらき
- 伝達行為と人格
- 社会的なものは行為に還元できない
- 社会システムの自己産出と自己保存
- 構造と過程
- 6 観察
- システム理論における観察概念
- 意識システムだけが観察するのではない
- システム内部における操作としての観察
- 観察における区別の枠組み
- 観察についての観察
- 第二次的観察による自己相対化
- 重層的な観察関係
- 観察のパラドックスと脱パラドックス化
- 差異の理論としてのシステム理論
- Ⅳ 社会の理論
- 1 システム分化と第一次的社会分化
- 複雑性とシステム分化との関連
- ゲゼルシャフト・システムの第一次的分化形態
- 2 社会構造と意味論
- 構造概念の動態化と社会分化的進化の理論
- 社会の意味論
- 3 分化形態の転換としての社会進化
- もっとも単純な分化形態としての環節的分化
- 環節的分化から成層的分化への社会構造の転換
- 成層的社会の構造原理
- 成層的社会における道徳と宗教
- 近代的社会形態への転回
- 機能的部分システムの形成
- 二元コード化
- 部分システムのはたらきにおける差異
- コード化とプログラム化
- 4 統一性と差異
- 観察者の立場と生活世界
- 世界の多中心性と社会の統一性への問い
- 統一が差異化されるというパラドックス
- 社会秩序はいかにして可能となるのか
- 〈世界社会〉
- 5 人格、包摂、個人
- Ⅴ 社会診断
- 1 リスク
- リスク社会としての近代社会
- リスクと安全性
- リスクと危険
- リスクのコミュニケーション
- リスクの社会学
- 2 道徳
- 道徳をめぐる問題状況
- 道徳現象の社会学と倫理学
- 道徳的コードと道徳的コミュニケーション
- 伝統的倫理学に対する批判
- 近代社会と道徳
- 3 批判
- 社会システム理論による批判の形態の変化
- イデオロギー批判の立場と社会システム理論
- 科学としての社会システム理論
- 社会システム理論による危機的現象の解明
- (訳者あとがき)